最後まで目が離せない緊迫した接戦、竹内遼(FUKAYA RACING)が物にする。関西シクロクロス最終戦 田中養蜂場 桂川。
2021-22シーズン関西シクロクロスシリーズ。10月末の富田林会場からスタートし、近畿二府一県で合計11戦を開催。昨年は残念ながら開催中止の桂川会場、寒空が広がる2月6日、千秋楽を迎える事となった。雪の丹波、雪の野洲川、辻浦圭一も参戦したみなと堺といった会場に数戦、千秋楽の地を明け渡したものの、数多くの最終戦会場として開催されてきた人気の京都桂川。カテゴリー1スタートラインには68名が並んだ。
最前列に、副島達海(Limited Team 846)、堀川滉太(NEBcycling)、川村誠(チーム36隊)らシリーズランキングの上位陣。エントリーリストには竹ノ内悠(TOYO FRAME)の名前もあったが、この日はDNS。竹内遼(FUKAYA RACING)が関西シクロクロスシリーズとしては、2015年の希望が丘以来。周囲にもさほどチェックされずにひっそりと2列目で号砲を待った。
コースは1周約2.3km。固く凹凸の激しいストレートと高さの低いキャンバーで構成されるパワーコース。今回もスタートを決めた副島達海(Limited Team 846)が勢いよくストレートを駆け抜けてホールショットを獲った。2番手に後半戦好調の川村誠(チーム36隊)だ。
オープニングラップ、グラウンドエリアのストレート区間を終え、コース後半のテクニカルエリアに戻る頃には早くも副島達海(Limited Team 846)が独走態勢に入ろうかという展開。川村誠(チーム36隊)と堀川滉太(NEBcycling)が2番手、3番手に続き、その後ろの集団にはスタートで出遅れた竹内遼(FUKAYA RACING)が徐々に番手を上げてきた。
60分のレースは11周が予定。2周目には竹内遼(FUKAYA RACING)が2番手争いをしている川村誠(チーム36隊)と堀川滉太(NEBcycling)を捉える。20秒ほどの間隔で先頭の副島達海(Limited Team 846)を追う追走グループ。川村誠(チーム36隊)が番手を少し下げると、竹内遼(FUKAYA RACING)が堀川滉太(NEBcycling)の前に出て積極的に前を追う姿を見せる。

5/11周に入り、竹内遼(FUKAYA RACING)が副島達海(Limited Team 846)を捉える。「追いつくまでに脚を使っていたのできつかった。」とゴール直後に語った竹内遼(FUKAYA RACING)。レースの残り半分はこの2人の真っ向勝負の戦いとなった。
先頭の二人から20秒以上離れた3番手には川村誠(チーム36隊)が単独で走行。シーズン序盤で思うような走りができなかったものの、12月の全日本選手権を境に結果を出し総合ランキングでもこの桂川戦で3位を確定。昨年までと体制を変えた初年度のシーズンをまとめた。もはやベテランの存在となりつつある川村誠(チーム36隊)。脂の乗った30代、副島達海(Limited Team 846)や柚木伸元(朝明高校)といった台頭する若手を相手に来季は再び総合タイトルを獲得したい、と抱負を語った。
副島達海(Limited Team 846)の強さに「負けてられないと思って走った。」と集中力を切らさずに走る竹内遼(FUKAYA RACING)。途中何度か仕掛けるものの、決定的な差は開かずに最終周に入る。
競技時間の半分を先頭パックで走った竹内遼(FUKAYA RACING)と副島達海(Limited Team 846)。お互いにミスも無く、トラブルも無く最終周の最終コーナーを迎えた。「毎周回、最終コーナーのヘアピンで前に行けてたので、最後、前に出ようと思ったんですが、出れなかった。」と語った副島達海(Limited Team 846)。「負けたけど、今は満足しかないです。」と好勝負を振り返った。
「達海くんが無茶苦茶強くて、本当に今日はいいレースができました。まだまだ僕も伸びていかなきゃいけないですね。」と、ジュニアから上がりたての副島達海(Limited Team 846)との勝負を振り返った竹内遼(FUKAYA RACING)はシクロクロス今シーズン4勝目。出場したレースは全て優勝でシーズンを終了。GHISALLOの新型シクロクロスバイクを駆り、短いシーズンながらも充実したレースを終えた。
2位の副島達海(Limited Team 846)は年間総合ランキングで1位を獲得。あらためて後日、総合表彰と合わせシーズンを振り返る。
関西シクロクロス最終戦 田中養蜂場 桂川
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